2008年10月31日

柴犬の大きさ

Q.
血統書付きの柴犬なんですが、体重が23kg、体格は普通の柴犬の2倍はあります。
あまりにも大きいので、獣医の知り合いの方に本当に柴犬かどうか調べてもらったら、 やはり純粋な柴犬だそうでした。
犬にも突然変異とかあるのでしょうか?



A.
純血犬種というのは、そもそも人が求める特徴を持つように
計画繁殖することで、その特徴を持つようになった犬たちです。

ですから、本来は犬種に求められる大きさや容姿の特徴
などが子孫に受け継がれるように繁殖していく必要があり、
そのための書類が血統書であり、また「犬種らしい特徴」を
客観的に評価する場がドッグショーなんです。こんな風に
繁殖する際に「犬種らしさ」の配慮をしないと、純血犬種
の特徴というのは保てないんです。

小さい、毛が長い、尾が巻いている、特殊な毛色などの
容姿の特徴もそうですし、友好的、忠実、警戒心が強い
といった性格の傾向も、人と暮らす上で求められたものが
繁殖の配慮によって現代の犬にも保存されてきています。

でも、日本では血統書やドッグショーはただのステータスだと
思われ、利益優先の繁殖業者は血統書さえ発行できれば
良いものだと繁殖を繰り返している人たちがいるんです。

雄と雌とで子孫を残す動物っていうのは、子供の両親の
半分ずつの遺伝子を受け継がせるため、次の世代には
「親とは違う遺伝情報をもった個体」が生まれてきますよね。
そういう「違う部分」というのが、「個体差」なんです。

そして「柴犬にしてはちょっと大きいかな?」なんて個体差が
生じることもありますが、本当なら「柴犬の特徴を保存する」
ためにはそういう犬は1世代だけで大切に可愛がって、子孫を
残す役割は、より「柴犬らしい特徴」を持った犬に任せます。

柴犬らしさ」を配慮した繁殖で、突然23Kgの犬が生まれると
いうことは、まずほとんどありません。それこそ稀なケースです。

そして、先に書いたような「ちょっと大きいかな?」という犬でも、
血統書はちゃんと発行されますし、その子供にだって柴犬同士
の交配をすれば柴犬の血統書が発行され「純粋な柴犬」です。

なので、そういう犬を繁殖することは可能ですし、子犬の時点
では大した差などわかりませんよね。さらにその子犬の交配相手
がまた「少し大きい」犬だったらどうでしょう?さらにそのまた何代
か先の子孫の代で、「大きい」犬との交配があったらどうでしょう?

「大きい」という特徴の遺伝情報が、そうやってどんどん柴犬
受け継がれていった結果、「普通の柴犬の2倍」にもなる犬が
生まれてきたりするんです。もちろん、大きい犬ばかりではない
でしょうから、兄弟犬の大きさにバラつきがあったりしますが…。

犬にも確かに「突然変異」はありますし、そういう「突然変異」
の特徴から生じた犬種や毛色バラエティも存在していますが、
「大きい」という特徴の多くは、「突然変異」ではなく「先祖から
受け継いだ特徴」なんです。親の代で隠し持って子孫に伝わる
ことがあるので突然変異だと思ってしまいがちなんですけどね。

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